ucoder(汎用ucode情報サービス)は,誰でも手軽にucodeを発行し,それに情報を紐づけることのできるシステムです.インターネットに接続されたパソコンとプリンタ,バーコード読み取り機能つき携帯電話を使って,ucoderを利用できます.
ucodeとは,識別したい実世界のモノ(製品や物品など)や空間および概念にそれぞれ割り付ける固有の識別子です.ucodeは,アクティブ型やパッシブ型のRFIDや赤外線マーカ,バーコードなどの印刷型コードなど,様々な種類のタグに格納して使うことができます.ucoderは,ucodeを格納するタグとして,手軽に作成できて,かつ市販の携帯電話で簡単に試せることを考慮して,2次元コードの1種であるQRコードを利用しています.QRコードにucodeをそのまま載せただけではucodeを偽造できてしまうため,ucoderは,QRコードのデータ部にucodeだけでなく電子署名も含め,偽造に強くしたucodeタグであるucodeQRを用いています.
ucoderのアカウントを作成すると,ucodeを最大100個発行することができます.このucodeは唯一無二の番号です.自分に発行されたucodeは今後永遠に使い回されることはありません.また,発行したucodeに文字情報やURLなど,様々な情報を紐づけることができます.
ucodeに紐づけた情報は,携帯電話のバーコード読み取り機能などを使ってucodeQRを読み取って参照することができます.また,ucode解決クライアントライブラリを利用して,紐づけた情報を参照することもできます.
ucoderは,ネットワーク先のサーバに紐づけ情報を登録します.従って,自分が作成したucodeQRに情報を紐づけ,そのucodeQRを誰かに渡した場合,渡した相手も紐づけられた情報を見ることができます.さらに,ucodeQRを渡した後に,紐付け情報を変更した場合,ucodeQRを受け取った人は最新の情報を見ることができます.
ucodeとは,識別したい実世界のモノや空間および概念にそれぞれ割り付ける固有の識別子です.ucodeは128ビットの数値であり,その数値の中に意味を含んでいません.ucodeに紐づけられた情報は,ネットワーク先のサーバに格納されています.携帯電話やPHSなどの端末は, モノや場所に貼り付けられたucodeを読み取り, それをucode解決サーバに問い合わせて情報のありか (URLなど)を入手し, 得られたサーバ(情報サーバ)から情報を入手します (図 1).
ここで, の過程,つまり与えられたucodeに紐づけられた情報を引き出す手続きを「ucode解決」といいます.
ucoderは,利用者に対して次の機能を提供します.
ucodeとは,モノや場所,概念を識別するために,識別したい対象に付与する識別子です.
ucode解決とは,ucodeをキーとして,「そのucodeに紐づけられた情報」を取り出す処理です.
ucode解決プロトコルとは,ucode解決を行うための通信規約です.ucode解決プロトコルに関する詳細は,[1]が規定しています.
ucode解決サーバとは,ucodeと「そのucodeに紐づけられた情報」を保持し,ucode解決プロトコルに基づいてucode解決処理を行うことができるサーバ型のコンピュータシステムです.
ucode解決ゲートウェイとは,HTTPを用いてucode解決処理を行うサーバ型のコンピュータシステムです.ucode解決ゲートウェイに関する詳細は,[2]が規定しています.
ucodeタグとは,ユビキタスIDセンターによって認定された方式に則って,ucodeが格納された媒体のことです.ucodeタグには,バーコード,2次元コードなどの印刷コード,RFIDタグに代表されるパッシブタグ,赤外線ビーコン,電波マーカなどのアクティブタグなどがあります.
ucodeQRとは,QRコードにucodeを格納したucodeタグです.そのエンコーディング方式は[3]が規定しています.