1. はじめに

ucoder(汎用ucode情報サービス)は,誰でも手軽にucodeを発行し,それに情報を紐づけることのできるシステムです.インターネットに接続されたパソコンとプリンタ,バーコード読み取り機能つき携帯電話を使って,ucoderを利用できます.

ucodeとは,識別したい実世界のモノ(製品や物品など)や空間および概念にそれぞれ割り付ける固有の識別子です.ucodeは,アクティブ型やパッシブ型のRFIDや赤外線マーカ,バーコードなどの印刷型コードなど,様々な種類のタグに格納して使うことができます.ucoderは,ucodeを格納するタグとして,手軽に作成できて,かつ市販の携帯電話で簡単に試せることを考慮して,2次元コードの1種であるQRコードを利用しています.QRコードにucodeをそのまま載せただけではucodeを偽造できてしまうため,ucoderは,QRコードのデータ部にucodeだけでなく電子署名も含め,偽造に強くしたucodeタグであるucodeQRを用いています.

ucoderのアカウントを作成すると,ucodeを最大100個発行することができます.このucodeは唯一無二の番号です.自分に発行されたucodeは今後永遠に使い回されることはありません.また,発行したucodeに文字情報やURLなど,様々な情報を紐づけることができます.

ucodeに紐づけた情報は,携帯電話のバーコード読み取り機能などを使ってucodeQRを読み取って参照することができます.また,ucode解決クライアントライブラリを利用して,紐づけた情報を参照することもできます.

ucoderは,ネットワーク先のサーバに紐づけ情報を登録します.従って,自分が作成したucodeQRに情報を紐づけ,そのucodeQRを誰かに渡した場合,渡した相手も紐づけられた情報を見ることができます.さらに,ucodeQRを渡した後に,紐付け情報を変更した場合,ucodeQRを受け取った人は最新の情報を見ることができます.

本文書の対象読者は,ucoderの利用者です.

ucoderは,Javascriptとスタイルシートに対応したブラウザ上で動作します.

ucode

ucodeとは,モノや場所,概念を識別するために,識別したい対象に付与する識別子です.

ucode解決 (ucode Resolution)

ucode解決とは,ucodeをキーとして,「そのucodeに紐づけられた情報」を取り出す処理です.

ucode解決プロトコル (ucode Resolution Protocol)

ucode解決プロトコルとは,ucode解決を行うための通信規約です.ucode解決プロトコルに関する詳細は,[1]が規定しています.

ucode解決サーバ (ucode Resolution Server)

ucode解決サーバとは,ucodeと「そのucodeに紐づけられた情報」を保持し,ucode解決プロトコルに基づいてucode解決処理を行うことができるサーバ型のコンピュータシステムです.

ucode解決ゲートウェイ

ucode解決ゲートウェイとは,HTTPを用いてucode解決処理を行うサーバ型のコンピュータシステムです.ucode解決ゲートウェイに関する詳細は,[2]が規定しています.

ucodeタグ

ucodeタグとは,ユビキタスIDセンターによって認定された方式に則って,ucodeが格納された媒体のことです.ucodeタグには,バーコード,2次元コードなどの印刷コード,RFIDタグに代表されるパッシブタグ,赤外線ビーコン,電波マーカなどのアクティブタグなどがあります.

ucodeQR

ucodeQRとは,QRコードにucodeを格納したucodeタグです.そのエンコーディング方式は[3]が規定しています.